





和伊ん
必見口コミ!
こんないい加減でズボラな私でも、懇意にしてくれている友人たちがいる。それほどたくさんではないが、ご飯を食べに行ったり、飲みに出かけたり、雑談でもしようとお茶に誘ってくれたり、誘ったりという事が出来ている。50を過ぎたこの年齢になって、まことにありがたい事であると、みなさんに感謝する日々である。 もともと、狭く深い関係の友人が多いのだ。人数はごく少ない。長野に来てから出来た友人たちも同様だが、東京の学生時代からの友人はそれは深々とした関係であった。子どもであったから、お互い親がかり家庭まるごとのつきあいであって当たり前だ。うちの母親などみなよく知っていて、今でもあいつはどうした、あの子は何やっている。と訊ねられたりする。 中にひとり変わったヤツがいた。高校の時の友人なのだが、いい加減ズボラでは私以上だし、カネにも時間にもルーズないわゆる"問題児"である。卒業してからも職を点々としたから、生業というものは持った事がないのではないか。幾度メシやカネをたかられたことか。返す返すといって、返してもらっていない金銭もあるぞ。 そんなヤツだから彼を好むものと好まざるものが両極端、当然前者が圧倒的多数で、後者筆頭が私という事になる。家内など何度も会ったことがないはずだが嫌い抜いている。 そんなヤツのどこが好きなのか。 と言われてしまえば、答えに窮するばかりなのだが、強いて言えば彼からは可愛げが感じられるのだ。カネも職もないクセに大言壮語振り回してみたり、聞きかじってきたばかりの分りもしない能書きを滔々と語ってみたり。時おり腹の立つ事もあるのだが、邪気のない笑顔をみていると、つい許してしまう。豊臣秀吉と田中角栄は可愛げを発揮して天下を獲ったそうだが、ヤツにはあり得ない。そう悪意など微塵もない、なにも考えていないだけなのだ。 リアル車寅次郎 がもっとも妥当な表現だ。寅さんは傍で見ている分には情が厚くて楽しい人だが、身内はたまったものではないだろう。でもいなくなれば、なんとなく寂しく感じてしまう。ヤツもまったく同じなのだ。徳なヤツだとつくづく思う。 「和伊ん」 中央通りの最南端、人や車の行き交う風景を観ながら食事をとることのできる店だ。名の通り和食ベースのイタリアンという風の料理が供される。ランチタイムにしかきた事がなく、夜は今回初めてだ。軽くビールやワインを楽しみながら、かといってさほど高価でもなく楽しめる。そんな店でもあった。 「カニ香るクリームコロッケ」800円 クリームコロッケというだけで心躍るような気になるのは、私だけであろうか。だって、あまりご家庭で登場しないではないか。揚げたてトロトロクリームはほんのりカニの存在が。このほんのりがよい。 「長芋のフリット」540円 長芋の素揚げなんて、とても素晴らしいではないか。下味は塩のみ、熱々にオリーブオイルとアンチョビのソース。淡白な長芋とクセのあるアンチョビの組み合わせがとてもよろしい。 「海老と蓮根のわさびソース」980円 締めのパスタは和伊んの面目躍如たる、といったど真ん中メニューとした。海老と蓮根の組み合わせもよいが、ほんのりわさび香る、それも辛い辛くないギリギリの線を狙った味つけが、とても憎いのだ。平打ちの生パスタが、ほどよくソースなな絡んでとても美味い。 なにゆえアイツの事を書いたかというと20数年前、私が結婚する少し前、2人きりで食事をした時に彼が「生パスタがどーした」としたり顔で能書きを垂れたのを思い出したからだ。いつも通り、トンチンカンな理屈をたっぷり楽しませてもらった。 以来なかなか会う機会もなく、たまに電話でやり取りする程度だ。しばらくぶりに会ってみたい気もするが、こちらは長野向こうは東京だし、どうせ、またたかられるのだから、そのままにしている。
長野駅徒歩2分
イタリアン
長野県 長野市南石堂町1421三福ビル 2F


































































































